ストーリー&解説 戦争の激化によって、士官学校在籍のまま実戦部隊に配属された若きドイツ青年。厳しい実践訓練、上官のいじめ、はかない恋。悩みながらも青年は、軍人として人間として成長していく
1940年――海軍兵学校に在籍していた青年タイヒマンは、その卒業を待たずして、少尉候補生として実戦部隊に配属される。彼らが乗り込むことになったアルバトロス号は、掃海艇とは名ばかりの、木製トロール漁船を改造したボロ船だった。ここでタイヒマンは、さまざまな試練を与えられ、ドイツ海軍魂を徹底的に叩き込まれる。温厚で有能な艦隊司令ヴェーゲナー少佐や、“奴隷監督”と呼ばれ新任の彼らをこき使うパウリ中尉のもと、彼らを乗せたアルバトロス号は出撃するが、英国の魚雷艦隊の攻撃を受け帰還する。戦火の中で様々な辛苦や葛藤・悲恋などを経験したタイヒマンは、Uボート乗りを命じられ絶望的な戦争状況の中、出撃の日を迎える…。
戦後西ドイツでベストセラーになったヴォルフガング・オットによる長編小説の映画化であり、『アフリカの星』でデビューし、一躍大スターとなったハンスイョルグ・フェルミーの主演作である。また、本作は元海軍中佐エーリッヒ・トップの監修により当時の海軍の様子を正確に再現している。
(1957年制作/西ドイツ作品)
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