ストーリー&解説 二等歩兵は見た!
開戦前夜の兵営練兵場、ここにも最前線があったことを。人妻の誘惑、そして新兵のしごき地獄――。愛と葛藤の兵隊物語。
戦後のドイツ文学史上に燦然と現れた「戦争文学」の傑作であるハンス・ヘルムート・キルストの「08/15」を、従軍経験のあるスタッフで映画化。1939年、大戦前夜のドイツ国防軍砲兵隊の兵営を舞台に、主人公アッシュとフィアバインら新兵と厳格な上官シュルツたちとの軋轢、ナチズムに包囲されてゆく市民生活の情景、そして彼らの恋愛や生き方が克明に描かれる。兵営生活や射撃訓練から上官への反抗や兵士達の青春群像など、ハリウッド製の戦争映画では見ることができないドイツ人によるドイツ陸軍内部の描写に注目。
08/15とは、ドイツ国防軍に配備されていた旧式の機関銃の呼び名で、キルストはドイツ国家とナチズムの融通のきかなさや権威主義、そして戦争の愚かしさや消耗品として扱われる兵士の空しさを旧式兵器に模したのである。
(1955年制作/西ドイツ作品)
【おことわり】
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